撮影紀行文

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掲載予定
■Travelogue Vol.09
宮城県白石市と
福島県伊達郡月舘町


PHOTOGRAPH
自販機写真。

  

文:大友 潤一

 

宮城県白石市と福島県伊達郡月舘町

撮影日2004/11/24
今回の探索は、宮城県の山奥にある廃虚を探索してきました。11時頃に車で出発して約1時間で到着しました。出発時は晴れて気持ちのいい天気でしたが、山に入ると天気は曇りで時々雨がぱらつく感じになりました。


この廃虚はリーダーの松本氏がみつけたものだそうです。曇り空を見ながら、この廃虚を見ると、少し不気味です。廃虚は2物件ほどありました。まず白い建物だった廃虚ともう一つログハウス風のはいきょです。後から分ったことですが、白い建物はホテルのような宿泊施設で、ログハウス風のは食堂だったようです。

まずは、白い建物へ入っていきたいと思います。まずは最初の部屋は、ロビーのようで天井部分は鉄骨が抜け落ちて床に落ちていますね。そこには、天井といえるものがなく見えるのは曇り空だけです。壁も同じようにほとんどないといってもおかしくない状態です。鉄骨も完全に錆きっています。床は苔や草のようなものが生えていて踏むと弾力性がある床もありました。しかもでこぼこで注意深く歩くことにしました。廃虚になってから長い年月が経っているように思います。そこからテラスのようなところに出て、錆びた鉄階段を下って2階部分へ行きました。この鉄階段は非常階段のようです。歩くと金属がきしむ音がしました。まさか落ちたりしないよなと思いながらも、慎重に歩きます。下は崖になっていて、地上までの距離は約10mあるようです。

この階段を使って下の階に移動しました。この階は客室になっていて廊下と部屋という構成になっています。部屋のほうへ入っていきたいと思います。部屋にはベットもカーテンも鏡もなにもありません。大きな窓が1つあるだけの部屋です。窓もガラスなどはなく、時折風が強く吹き込んでいます。部屋の中には簡単なバスルームがありました。浴槽と洗面所があるくらいです。床にはガラスの破片や何かの配線や瓦礫が散らばっていました。

階の真ん中まできて階段と通路があるのを見つけました。どうやらこの階段がメインで使われていた階段のようです。そして、ロビーと続く渡り廊下だったようです。

階段を使って下の階に行きました。防火扉が閉まっていましたがゆっくりと開け入りました。この階も上の階と同じような構成になっています。特別変わった所はないようです。客室側の建物のほうがそれほど壊れていませんでした。

2階に戻りメインの廊下を渡っていきました。廊下とはいっても階段があるだけです。上を見ると天井がありません。鉄骨が今にも落ちそうな状態です。この場所はもっとも危険なようなので、足早にいきました。

ロビー側に3部屋ぐらいありました。従業員の部屋だったようです。ロビーと同じような状態です。とりあえず一通り見終えたので白い建物から出て、一服しました。

 


天気は相変わらず曇りで時々霧雨が降ってきます。一服し終えた私は、脇にあるログハウス風の建物へ行きました。周りには木が生い茂り下には落ち葉がいっぱいで入り口まで行くのはなかなか困難でした。窓ガラスなどはすべて割れているため建物に入らなくても中をある程度見ることができますが、せっかくここまで来たので中に入ることにします。

入り口にこの辺の木を材料にして作られたと思われる看板がありました。見るとかなり虚しい気分になってきます。

中に入ると簡単な厨房とカウンターがありました。カウンターには椅子がありません。床には落ち葉や新聞やどこかのパンフなどがありました。

入り口の向かいにやたら大きな窓のようなものがありましたが、その下を見ると大きな木が腐り落ち半ば落ち葉に埋もれています。この大きな窓は、もうひとつの出入り口ではないでしょうか。下に落ちている大きな木が階段になっていて、出入りできていたのではないでしょうか。ここが出入り口だったという証拠は何もありませんが、私の浅はかな推理です。
この出入り口の部屋ともう一つ部屋がありました。畳の部屋です。壁や天井はすべて木で作られています。

2階にも見にいきました。ここも下の畳の部屋と同じです。ロッカーがおかれている以外は特に変わった所はありません。

1階に戻り、厨房を覗いてみると、食器類が散乱しています。食器の上に長年の埃がたまっています。調理器具などは、破壊されています。

厨房の脇に下へ下りる通路を見つけたのでいって見ると、まるで物置小屋のような所に出ました。木製のシャワー室や食材を入れる冷蔵庫、用途不明の機械などがありました。床には瓦礫があってやや歩きにくい所でした。こちらも大体見終わったようなので、リーダーの撮影が終わるまで、このあたりを歩いていると小さな建物が道路の反対側にありました。中は何もなかったです。


昼飯を食ってから、今度は福島県月舘町にいきます。来た道をもどって梁川町から20分ぐらいで着きました。

適当な所に車を停めて町内を探索しました。午前中にいった廃虚が頭から離れずに町探索来たのでなかなかいいのは見つかりません。インパクトがあったのは町と書かれたバス停があったことですね。後はそれほど気になりませんでした。

前にいったことがある、丸森町のような感じがします。道路の脇に川と山がありいかにも田舎町といったいい町です。約1時間ほど探索してきょうは帰りました。

今回行きました廃虚に行きたいという方は、リーダー松本のほうにメールで詳しく聞いてみてください。また行く場合は自己責任でお願いします。それではまた次回。

 

■文・記録:大友 潤一

■企画・編集・写真:マツモト タケシ

■ドライバー:須田浩嵩

■撮影枚数枚